こんにちは、ACCキャリアコンサルタントのMikaです。
前回の留学体験談【パース留学日記27】留学最後の1年とこれまでの2年間のコースの違いでも書かせていただきましたが、私はオーストラリアの州立専門学校TAFE(テーフ)で下記のような流れでグラフィックデザインを学びました。
- Certificate III in Printing and Graphic Arts (Graphic Design Production)(1年間)
- Certificate IV in Design (Graphic Design) (1年間)
- Diploma of Graphic Design (1年間)
オーストラリア留学で取得できる学位の種類を徹底解説
オーストラリアで取得できる学位の名前は、日本では聞き慣れないものばかり。しかしどんな職業に就きたいか、永住を視野に入れているか、など様々な観点から、どの学位を取得するのか、どこまで勉強する必要があるのかが異なります。今後のキャリアアップにも影響する、学位の種類を徹底解説します。
今回は、それぞれのコースでどんな勉強をしたのか、どんなことが勉強できるのか、詳しくご紹介させていただきます。
TAFEに限らず、多くの学校で定期的にコース名やコースの内容、カリキュラムが変更になります。デザインコースについての最新情報を確認されたい場合はお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
Certificate III in Printing and Graphic Arts (Graphic Design Production)
私の初めてのデザインコースはこのPrinting and Graphic Artsでした。
その名の通り、印刷技術を含め、紙をベースにしたデザインについて勉強するコースです。
私の時は授業が週3日朝から夕方までで、そのうち印刷技術に関する授業が2〜3割、実際にデザインをしながら学んで行く授業が7〜8割といった感じでした。
デザインをする上で、InDesign、Illustrator、Photoshopの3つのソフトウェアを中心に、使い方は実践で身に付けて行ったという感じです。
ちなみに私はこういったデザイン系のソフトは、TAFEで勉強するまで全く知らず、使ったこともありませんでした。
私のクラスは留学生が私を含めて3人、その他20人弱はオーストラリア人でした。他のクラスを含めても留学生は10人もいなかったと思います。
授業の内容はとにかく実践的で、ロゴやビジネスカード、ポスター、チラシ、カタログ、ワインラベル、洋服につけるタグなど、紙媒体のものをどんどん制作していきました。
それと同時に、パッケージデザインについても実践的に勉強し、ボックスや本を作ったり、卒業制作ではオーガニックソープのブランドのロゴからラッピング、パッケージデザインまでトータルでデザインし、実際にモックアップ(試作品)を作って展示会をするなど、私にはやってみたい!と思っていたことが満載で、アイディアを出すことは苦しい時もありましたが、いつもワクワクしていた気がします。
TAFEのデザイン系を学ぶキャンパスには印刷工場が併設されているため、印刷工程について詳しく学ぶことができたり、技術者の方から直接指導をいただけることも多く、とても勉強になりました。
Certificate IV in Design (Graphic Design)
続いて勉強したのがこのCertificate IV in Graphic Designですが、こちらはグラフィックデザインの基礎を学ぶ、という意味合いが強く、Certificate IIIのときのようにデザインのソフトを使ってパソコンで作業をするというよりは、デッサンやペインティング、コンセプトドローイングなど、手を使って描くことが6〜7割ほどでした。
絵を描くことが苦手な私にとってはかなり辛い授業でしたが(笑)、腱鞘炎になるくらい書きまくって、少しは上達したのではないかと思います。笑
その他にも3Dデザインについて勉強したり、太さの違うペンで種類の違う線や点だけで濃淡や質感を表現する絵を描いたり、版画のようなものを作ったり、まるで図画工作のような雰囲気もかなりありました。
パソコンを使う授業では、写真の合成や加工、ストップアニメーションを作成する等、Certificate IIIではやったことのなかった授業もかなり増えました。
クラス自体は週4日になり、朝から夜までみっちり、というよりは日によって授業が1コマしかない、という日もありました。留学生の割合は引き続き少なかったです。
Diploma of Graphic Design
最後に勉強したのが、Diploma of Graphic Design。
こちらは【パース留学日記27】留学最後の1年とこれまでの2年間のコースの違いでも触れましたが、リアルなクライアントさんからの依頼で作品を作ることが増えました。
課題はコンペ形式で、NPO団体のロゴ、コンサルタントやアーティスト等で個人で活躍する方のロゴや各種販促物の作成、雑貨屋とサッカーチームのウェブサイトリニューアル、等々クライアントの業種も様々、求められる作品も多岐に渡っていました。
また映像制作コースや他のデザインコースの人たちとコラボして作品を作ることもあったり、新しい分野として、ゲームを作る授業も体験しました。
TAFEのデザインコースはこのDiplomaの上にさらにAdvanced Diplomaというコースがあり、そこでは自分が集中して勉強したい分野を選択できるため、そのための布石として様々な分野の授業が盛り込まれていたと思います。
デザインの分野では、オーストラリアでお仕事をする際にもDiploma以上の学位を求められるケースが多く、Diplomaまでの勉強が一つのマイルストーンになります。
そのため、このコースでは実際にクライアントさんがいて、作品を作ったり、少しでも現場の感覚を養うようなカリキュラムになっています。
クラス自体は変わらず週4日くらいでしたが、Diplomaまで進むとまわりの生徒のモチベーションもこれまでのコースと比べてとても高かったと思います。
いかがでしたでしょうか?
以前、【パース留学日記16】私の「やりたいこと」「好きなこと」が見つかるまでの道のりでも書かせていただきましたが、私は自分が勉強してみたいのは、グラフィックデザインだ!という答えにたどり着くまで、とても時間がかかりました。
でもその分だけ好きだ、楽しいと思って、日本で小中高大と勉強した時よりも一番一生懸命取り組んで、スキルを身につけることができました。まだまだできないことも多いですが、できることが増えたのも事実です。
私は全くの未経験からスタートしましたが、ここオーストラリアでは未経験でも、ゼロからでもスタートできるチャンスがたくさんありますので、「こんなことにチャレンジしてみたい」などありましたら、お気軽にご相談くださいね。