オーストラリアに無事に到着しましたが、日本と季節が真逆なので体調を崩してしまいました。まだ英語が全然話せないので、病院で上手く対応できるか心配です。
今日はこんなお悩みにお答えします。
本記事はこんな方におすすめ
- オーストラリアで病気になったりケガをした時にどうすれば良いか知りたい
- オーストラリアの医療制度について、日本語で情報を知りたい
- オーストラリア、パース留学•ワーホリへ向けて準備をしている
本記事の信頼性
3年半の留学について赤裸々に語っている留学体験談は、おかげさまでたくさんの皆さんから共感をいただいています。
オーストラリアに限らずですが、海外に出て一番心配なのが病気になった時だと思います。
今回はそんな不安を解消すべく、オーストラリアのパースで15年以上医療現場に携わっている、日本語医療センターの千綿さんからオーストラリアの医療制度や現地で病気•ケガをした時に具体的にどうすれば良いか、教えていただきました!
日本語医療センター メルボルン•パースのオフィスマネージャー兼医療通訳をしている千綿です。今日はよろしくお願い致します。
いつもお世話になっております。こちらこそ、今日はよろしくお願い致します!
目次
オーストラリアの医療制度と病院の仕組み
日本の場合は、内科、外科、皮膚科、眼科など、ご自身の症状に合わせて特定の診療科を受診をしますが、オーストラリアの場合はまず最初にGP(一般開業医)を受診します。
GPは歯科を除く全科の診察が可能(※)で、もしGPでの診察ができない場合にはスペシャリスト(専門医)の紹介となります。
基本的に診察は緊急時以外を除いて予約制になっています。
GPで診察できる症状の一例
- 風邪
- 胃腸炎
- 喘息
- 花粉症
- 虫刺されや湿疹など皮膚のトラブル
- けがをした際の傷口の手当てや縫合
- 子供の病気
- 乳児検診
- 予防接種
- ストレスやうつ症状などの精神科問題
- 耳鼻科や眼科(ただしめがねやコンタクトの処方を除く)
- おりものや生理のトラブルなど婦人科系
- 乳がんや子宮ガン検診
- 妊娠
- 性感染症や男性問題
- アレルギー
- 健康診断
- 海外旅行に伴う予防
- 接種について
オーストラリアのパースで病気になったらどうする?
上記の通り、オーストラリアではまずGPと呼ばれる一般診療を受けることが一般的です。
風邪をひいたり、軽い怪我をした時はまずはGPに行く、と思っていただいて大丈夫です。
パース日本語医療センターの役割
日本語医療センターさんはどのように利用することができるのでしょうか?
当センターは上記で触れたGPに当たりますので、どんな症状であれ「診察を受けたい」となったらまず訪れていただける場所です。
日本語医療センターの大きな特徴は、下記の4つが挙げられます。
- 日本人スタッフが常駐しているため、診察の予約•受付が日本語で可能
- 日本語の通訳付きの診察が可能
- 日本語医療センター外部での専門医受診や入院の際も通訳派遣が可能
- 日本で海外傷害旅行保険に加入した場合は、キャッシュレスサービスが利用可能(保険適応外ケースあり)
細かい症状を英語で伝えるのは難しいし、専門用語も分からないから、日本語でしっかりサポートしてもらえるのは嬉しいですね!
パース日本語医療センターの利用方法
オーストラリアのパースで病気になり、日本語医療センターを利用したい!となったら、下記の手順に沿って利用しましょう。
- パース日本語医療センターに電話(電話番号:1800 777 313)
- ご自身の症状を伝えて、予約できそうな日時を相談
- 通訳の有無、お持ちの保険の種類を伝える→予約確定
- 予約した日時に日本語医療センターを訪れる
- 診断後、受付でお支払いを済ませる
- 処方箋が出ている場合は、調剤薬局で薬を処方してもらい、お支払い
日本語医療センターに電話をすれば、日本人スタッフが対応してくれるので、病気の症状などをできるだけ伝えて、いつ予約できるか確認してください。
なるべく早く診察を受けたい、女性医師と話したいなどの希望がある場合は、その旨も必ず伝えてくださいね。
診察の際に日本語の通訳サービスをつけるか、現在お持ちの保険の種類の確認もあるので、すぐに伝えられるようにしましょう。
日本で海外傷害旅行保険(※)に加入した場合は、当センターをご利用いただくことで、キャッシュレスサービスで診察代、検査代、薬代、通訳代などの一切の支払いの心配をせずに受診することができます。
対象の海外旅行保険の一例
- 東京日動火災
- 損保ジャパン日本興亜
- AIU
- 三井住友
- 朝日火災
- JI
- あいおいニッセイ同和
- エース
- HS
- 各種クレジットカード付帯
オーストラリア医療のプロに聞く!賢い病院の活用方法
実際にどんな症状で日本語医療センターを利用される方がいるのでしょうか?
風邪やケガなどの他、女性ならではのトラブル、メンタルに関わるご相談や診断も多いですね。
なんと日本語医療センターを利用される患者さんの約6割が女性ということで、女性ならではの相談も多いんだそう。
特に多いのが生理のトラブルですが、他のことも全て診察が可能です。また女性医師を指定することもできるので、ご安心くださいね。
また、最近多いのがメンタルに関わるご相談や診断。
やはり環境が変わってストレスから鬱や不安症などになる方も少なくありません。
ACCさんのように留学経験者のコンサルタントさんが現地にいらっしゃれば、お話を聞いてもらえたり、経験を踏まえたアドバイスをいただけるのは、来る方にとって大きな支えになると思います。どうしても辛い時は、病院でもこういった相談は承っていますので、気軽にご連絡くださいね。
オーストラリア留学前に要チェック!医療関係の準備3つ
ここまで、オーストラリアで病気になった場合に現地で具体的にどうすれば良いか説明してきましたが、オーストラリアに留学やワーホリで来る前に、日本で準備しておくと良いことが3つあります。
- 滞在期間や目的に合わせて、医療保険に加入する
- 歯の治療はなるべく日本にいるうちに済ませておく
- 慢性疾患をお持ちの方は、その情報、また服用中の薬があればその情報をまとめておく
下記で詳しく説明していきます。
オーストラリア渡航前に日本で医療保険に加入すべき?
ズバリ、日本の医療保険には加入した方がいいのでしょうか?
万が一の時のことを考えて、滞在期間や滞在目的に応じて医療保険には必ず入って渡豪されることをおすすめします。
もしオーストラリアで病気やケガで入院するとなった場合、保険が何もなければ1日のベッド代は約AUD$2,000($1=80円計算で約16万円)となります。
ただこれはあくまでもベッド代のみで、その他の治療費用が更に加算されることになり、2,3日の入院でも医療費は高額となります。
ものすごく高い…!「大丈夫」と思っている時ほど何かアンラッキーな出来事が起きたりすることもありますから、備えあれば憂いなし、としておきたいですね。
また、オーストラリアに学生ビザで滞在する場合には留学生保険(OSHC)への加入が必須です。
留学生保険は医療費の一部がカバーされ、また上限付きになはりますが処方箋薬もカバーされます。
医療費の自己負担分は1回の診察につき約$30〜40前後で、入院費や入院に伴う検査•治療費もほぼカバーされます。
オーストラリア留学に必須の留学生保険OSHCを徹底解説【費用、カバー内容、加入方法など】
学生ビザでオーストラリアに滞在する場合、必ず加入しなければいけない留学生保険、通称「OSHC」を徹底解説!費用、カバー内容、加入方法、注意すべきポイントなど、申し込む前に確認したい点を全て網羅しました!
歯の治療はなるべく日本にいるうちに済ませておく
オーストラリアの医療制度で触れた通り、GPは歯科の対応はできないため、歯科の受診は日本と同様に最初から専門医を受診することになります。
しかし、歯科はオーストラリアの健康保険(メディケア)や留学生保険(OSHC)でも対象外(オプションとして追加費用を払って保険適用することは可能)となっているため、歯の治療には高額な医療費がかかります。
そのため、留学前から歯の治療が必要なことがわかっている場合は日本にいるうちに済ませておくと良いです。
慢性疾患がある場合はその情報をまとめておく
慢性疾患をお持ちの場合や、常に服用している薬があれば、その情報を必ずまとめておくようにしましょう。
できればかかりつけ医に慢性疾患の症状の詳細や服用の薬について、英語でレターを書いてもらえると、オーストラリアで診察を受けるとなった時もスムーズです。
オーストラリア•パース日本語医療センターの詳細
- 所在地:1/713 Hay St, Perth WA 6000
- アクセス方法:パース駅から徒歩約5分
- 電話番号:1800 777 313 ※固定回線からのみ通話料無料
- ウェブサイト:日本語医療センター
まとめ
今回はオーストラリアの医療制度や病院の利用方法について、パース日本語医療センターの千綿さんをお招きして解説しました。
オーストラリアのパースには千綿さんを始めとして心強い日本語医療センターのスタッフの皆さんがいますので、パース留学•ワーホリ中に病気やケガにあっても安心。
学校の手続きだけでなく、医療保険の加入なども合わせて、留学の準備を進めてみてくださいね。