こんにちは、オーストラリア•キャリアセンター(ACC)のMikaです。
当ウェブサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
オーストラリア留学について調べているとTAFE(テーフ)という言葉がよく出てきます。どんな学校が詳しく教えてください。
今日はこんな疑問にお答えします。
本記事はこんな方におすすめ
- オーストラリアで英語+αで、スキルや資格を身につけたい
- 調理師、マッサージセラピスト、自動車整備士、デザイナーなど、手に職系の仕事に興味がある
- 何か新しいことにチャレンジしたいが、やりたいことがまだ具体的には決まっていない
- TAFEについて詳しく知りたい
本記事の信頼性
3年半の留学について赤裸々に語っている留学体験談は、おかげさまでたくさんの皆さんから共感をいただいています。
オーストラリア留学について調べていると、TAFE(テーフ)という言葉を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
私も留学を検討している際に、インターネット上でTAFE(テーフ)の存在を知りました。
私はこのTAFEで英語とグラフィックデザインの勉強をして、おかげさまで今のお仕事に活かせる英語力とスキルを身につけることができました。
今回は、「そもそもTAFEとは」という視点で、ACCが本社を構えるパースを管轄している、西オーストラリア州のTAFE(TAFE WA)という学校を、気になる学費や学べるコース、キャンパス•施設など様々な視点から徹底解剖していきます。
なお、TAFE卒業生が実感しているTAFEで勉強して良かったことについて、下記で詳しくご紹介していますので、良ければ合わせて読んでみてくださいね。
【オーストラリア留学】TAFE卒業生が語る、TAFEで勉強して良かったこと3つ
オーストラリア留学について調べているとよく耳にするのがTAFE(テーフ)という学校名。地元の学生にも人気のある州立専門学校に実際に通った卒業生が、TAFEで勉強して本当に良かった!というポイントを大きく3つに分けてご紹介します。
目次
そもそもTAFE(テーフ)とは?
TAFEはTechnical and Further Educationの略で、オーストラリアの州立専門学校です。
各州政府が管理•運営している専門学校で、職業訓練校的な役割も担っています。
- 西オーストラリア州のTAFE: TAFE WA
- ニューサウスウェールズ州のTAFE: TAFE NSW
- ビクトリア州のTAFE: TAFE VIC
- クイーンズランド州のTAFE: TAFE QLD
- タスマニア州のTAFE: TasTAFE
- 南オーストラリア州のTAFE: TAFE SA
- ノーザンテリトリー準州のTAFE:Northern Territory TAFE Institutes
- オーストラリア首都特別地域: Canberra Institute of Technology (CIT)
一部の州を除いて、TAFEは各州内に複数のキャンパスを持ち、オーストラリアで最も大規模な専門学校の一つ、と言えます。
下記ではACCが本社を構える西オーストラリア州のパースにあるTAFE 、TAFE WAについて詳しく解説していきます。
オーストラリアの専門学校TAFE WAの特徴4つ
まずはTAFE WAの特徴を大きく4つに分けてご紹介します。
①州政府が運営する公立の専門学校
先に触れた通り、TAFEはオーストラリアの各州が管理•運営している公立の専門学校です。
オーストラリアには私立の専門学校がたくさんありますが、代表的な公立の専門学校はTAFE、と言えるでしょう。
政府運営ということもあり、潤沢な資金でしっかりとキャンパスや設備が整えられている、という特徴があります。
また、政府運営だからこそ、私立と比べて学校の倒産のリスクが圧倒的に低いのは、学生側からすると安心して通いやすい大きなメリットになります。
オーストラリアはどの業界も動きが非常に早いので、学校も不況のあおりを受けて倒産する、ということがあります。
②いわゆる“手に職”系職種のための職業訓練機関
TAFEは職業訓練校的な役割も担っているので、例えば調理師、美容師、自動車整備士、デザイナー、動物看護師などのいわゆる手に職系の職種のコースが充実しています。
また各コースによって多少の違いはあるものの、「就職してすぐに使えるスキルを身に付ける」をコンセプトにした実践的な授業が多く、大学卒業後に実技を勉強するためにTAFEに通い直す人も多いくらいです。
私もTAFEでグラフィックデザインを学びましたが、先生の話を聞いている講義スタイルの授業は全体の1割もなく、ほぼ全ての授業が課題を通してデザイン制作を行いながらスキルを身につけて行くスタイルでした。
この実践的な授業を可能にしているのが、その業界でプロとして活躍していた講師たち。中には現役で活躍している人も少なくありません。
だからこそ今、業界が必要としているスキルと知識が身につくのと同時に、目指す業界での人脈も広がる可能性があります。
先生と生徒の距離が近く、また卒業生が独立しているケースも多いので、お仕事を紹介してもらえる、ということもあります。
③地元のオーストラリア人も通う専門学校
TAFEはもともとその土地に住む人向けの職業訓練校的な存在だったので、今でもたくさんのオーストラリア人学生が勉強しています。
語学学校で英語を勉強していればクラスメートはもちろん留学生だけですし、私立の専門学校でもほぼ生徒全員が留学生、ということが多いので、地元の学生さんたちと一緒に学べる環境はとても貴重であり、さらに英語力をアップさせていく、という点でも最適です。
地元の学生の割合はそのコースによって異なりますが、私が勉強していたグラフィックデザインコースでは留学生は全体の5%ほどで、地元の学生さんの数が圧倒的に多い環境でした。
さらに、TAFEで学ぶ地元の学生は10代〜20代前半の若年層だけではありません。
オーストラリアでは年齢関係なく新しいことに挑戦する、キャリアチェンジする文化が根付いているので、30代、40代、50代で学びに来ている方もたくさんいます。
私が勉強していた時は、勤務先で必要とされたスキルを身に付けるために通っている30代の方、お子さんがある程度大きくなってきて手が離れた40代の方、そして新しいことを学びたい、という60代の方までいらっしゃいました!
④大学への編入ができる
TAFE WAは西オーストラリア大学(UWA)やカーティン大学、エディス•コーワン大学(ECU)、マードック大学などの西オーストラリア州にある大学と提携があるので、例えばTAFEで学んだ後、単位免除を申請して各大学の2年次に進学する、ということもできます。
専攻や各大学によってどのくらいの単位免除が可能になるかは異なります。ご自身の場合について詳しく確認したい、という方はお問い合わせフォームからお気軽にご相談くださいね。
TAFEから大学へ編入するメリットは、
- まずはTAFEで実践的に学んで、必要な知識やスキルを身に付けることができる
- TAFEの授業料は大学の授業料の約半額なので、最初から大学に入学するよりも費用を抑えられる可能性がある
ということが挙げられます。
オーストラリアの専門学校TAFE WAの3つのナンバーワン
さらにTAFE WAの特徴を深く掘り下げていきましょう。
①学べるコースの数が西オーストラリア州No.1
TAFE WAは、西オーストラリア州にある専門学校の中で最も多くコースを開講している専門学校です。
一般的な私立の専門学校のコース数は約10〜20ほどですが、TAFE WAでは何と約250ものコースを開講しています。
ちなみにこの数は留学生向けに開講しているコースの数。地元のオーストラリア人学生も通えるコースを合わせると、トータルで400以上ものコースを開講しています。
ほんの一部ですが、TAFEで勉強できるコースは下記のようなものがあります。
ちなみにコースの長さは半年〜2,3年が多いです。
これだけコース数が多いので、TAFEでのみ開講しているコースもたくさんあります。
コース数が多いことは、自分が学びたい分野によりぴったりと合うコースが見つかりやすいというだけでなく、入学を決めた後にもメリットがあります。
例えば、当初決めていたコースから変更したい、という時にもコースの数が多いので、自分が勉強したいものが見つかったり、転校を考える必要もありません。
実は私も留学中に、途中でグラフィックデザインではなく、ウェブデザインのコースに変更しようと考えた時期がありました。先生にも相談して、ウェブのコースはTAFEにあるので変更は可能、という話になりました。学べる内容を比較して、私は最終的にグラフィックのまま進学しましたが、変更もできる可能性が高い、というのは安心材料にもなっていました。
②キャンパスの数が西オーストラリア州No.1
TAFE WAはキャンパスの数でも西オーストラリア州最多の専門学校です。
パース近郊に20キャンパス、西オーストラリア州内の地方エリアに9キャンパスあり、特に地方エリアにはTAFE以外の他の専門学校がないことも多いので、地元の人にとっても貴重な存在になっています。
留学生の方でも西オーストラリア州の自然やのどかなライフスタイルに魅せられて、パース近郊ではなく地方で勉強されたい、という方はたくさんいらっしゃいます。
また、地方エリアで永住権を視野に入れた留学に挑戦する方も多いので、TAFEはそういった方にもぴったりな学校と言えます。
③設備の充実度が西オーストラリア州No.1
先に触れた通り、TAFE WAは政府運営ということもあって、豊富な資金を有効活用して、設備を充実させています。
例えば、調理師、パティシエ、ベーカリーコースなどのホスピタリティ分野で必要となるキッチン設備は1つのキャンパスにつき日本円で約1億円以上!かけて作られていて、この設備を該当コースを開講している西オーストラリア州のどのキャンパスでも使用することができます。
この規模感はやはりTAFEならでは。
授業料は他の私立の専門学校と比べると割高、と感じられる方もいると思いますが、この設備の充実度は他に引けを取りません。
TAFE WAには巨大な図書館やカフェ、ジムなどもあって、大学のようなキャンパスライフを楽しむこともできますよ。
TAFE WAの学費と入学基準
気になる学費と、どうすればTAFE WAに入学できるのかについて詳しく解説します。
TAFE WAの学費は他の私立の専門学校と比べると少し高いが、大学と比べると約半額
TAFE WAの学費はコースによって異なるものの、半年で$6,000〜$8500($1=85円計算で約51〜73万円)です。
これは大学の学費のほぼ半額ですが、私立の専門学校では半年で$4,000〜$6,000(約34〜51万円)くらいのところも多いので、割高と感じる方もいると思います。
私個人としては、TAFEでの勉強のおかげで求めていたスキルを身に付けることができたので、価値のある出費だったなと思っています。
もちろん私立の学校でも良い学校はたくさんあるので、ご自身の学びたい分野や予算などで比較しながら、総合的に判断するのが良いですね。
ちなみにTAFE WAでは入学金は無料です。
TAFE WAの学費のお支払いは基本的に半年ごと
TAFEのコースは毎年2月または7月からスタートするので、学費のお支払いもこの入学時期の少し前までに済ませる=半年ごとのお支払いが基本になります。
状況によってはもっと細かい分割払いに対応してくれることもあります(手数料がかかることもあり)。
私も半年ごとのお支払いのスケジュールで毎回学費の支払いをしていました。
TAFE WAの入学基準
TAFE WAの各コースへ入学するためには下記の条件を満たしている必要があります。
- 日本の高校卒業資格
- IELTS 5.5(各バンド5.0)以上
コースによっては、日本の高校を中退していても入学できる場合があります。
英語力に関しては、ほとんどのコースが上記の基準ですが、一部のコースでより高い英語力(IELTS 6.0、各バンド5.5以上)が求められます。
英語力の証明は基本IELTSになりますが、ケンブリッジ検定や英検準一級以上、提携している語学学校からの卒業証明書(Upper-Intermediateレベル以上)でも証明が可能です。
また、私のようにTAFE付属の英語コースで勉強をして、英語力をアップさせ、最終テストで合格すればIELTSなしで進学することもできます。
現在の自分の英語力がどのくらいかわからない、という方はACCのオフィスで英語テストを受けることができます。
TAFEでスキルや資格を身に付けて、今後のキャリアアップへ活かそう!
今回は西オーストラリア州立専門学校のTAFE(テーフ)について詳しくまとめました。
- TAFEは州立の専門学校で実践的なスキルが学べる
- 授業料は私立の専門学校より少し高いが、コース数、キャンパス数、設備の充実度は西オーストラリア州の専門学校でNo.1
- 大学への編入が可能
- 地元オーストラリア人の学生が多く、目的意識の高いクラスメートから刺激を受けやすい
- 各業界とのコネクションが強く、就職をサポートしてもらえることもある
決してTAFEの回し者ではないのですが(笑)、私はTAFEでの勉強のおかげで求めていたスキルが身につきました。
オーストラリア留学、パース留学を検討されている方で、何かスキルや資格を身につけたいとお考えの方は、TAFEも選択肢の一つとして考えてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!