- 就職や転職に役立つスキルを身に付けたい!
- 思い切ってキャリアチェンジをしたいから、何か新しいことを勉強したい!
- 自分の力で生きていけるように「手に職」となるスキルを身に付けたい!
- 専門分野を英語で勉強し、日本または海外でその分野の仕事に就きたい!
社会人として仕事をしていく以上、「自分はどんな仕事をしていきたいか」を考える機会はとても多いと思います。キャリア形成に関しては様々な方向性がありますが、一つの考え方として「専門領域を作り、深めていく」という方向性があります。
オーストラリアのように西洋文化の国においては、就職において「即戦力」を求める傾向が強く、「どんなスキルや知識、経験を持っているか」という観点で採用が決まってきます。一方日本では、高度成長期以降、長期雇用を前提とした企業文化が形成され、会社が従業員の教育や育成を担ってきた側面がありました。 ところが今日では、そうした企業文化や働き方も多様化してきており、欧米的なより「即戦力」となる人材を好む傾向にあります。逆に言うと、他の人が持っていないスキルを身につけることは、海外、日本での就職において大きなアドバンテージになると言えるでしょう。
オーストラリアでは学校で勉強した分野と就職が密接に関係してくるため、コースもより細かく、実践的な内容でスキルを身に付け、実社会に出た時に学んだことが役立つように構成されています。特に専門学校ではこういった「実践的な学習」にフォーカスしている学校が多く、卒業生の多くはスキルを持った人材として、オーストラリアや海外での就職へと繋げていきます。
オーストラリアの専門学校と言えばTAFE(テイフ)
TAFE(Technical and Further Education)とは、オーストラリアに100校以上ある、州立の職業訓練専門学校です。各州によって運営されており、パースのある西オーストラリア州では、全部で9つのキャンパスがあります。TAFEは現地の学生が高校卒業後に進学する、または会社に勤務しながら仕事に必要なスキルを習得するために通う、あるいは、キャリア転換のために学生に戻る人など、ローカル学生だけを見ても様々な学生が学んでいます。250以上ものコースが留学生用に設けられており、ローカル学生とともに、各国の学生と一緒に勉強する機会が提供されています。
社会で活きる、実践的な教育プログラム
TAFEでは、大学と比較したときに、より【実践的】な内容になっていることが特徴です。ここで学んだ内容が、そのまま社会で使えるように構成されているからです。
例えば、美容の分野では、実際にボディを使ってマッサージの方法を学んだり、最新の美容機器を扱いながら施術を行います。また、映像の分野では、チームで映画を実際に撮影をするなど、先生の指導のもと作品を仕上げていきます。ビジネスの分野であれば、架空の企業情報や数値データを使いながら実際にシミュレーションをしていきます。
また、地元の産業界と連携したプログラムも多く、会社訪問の機会、行政機関を見に行く機会、そして実社会で活躍される方の話を聞く機会などが、コースに含まれています。社会のニーズに対応しながらカリキュラムが構成されているTAFEだからこそ、社会に還元しやすい人材育成がなされています。
TAFE入学は7月と2月の年2回
TAFEの本科コースの開講は、毎年2月と7月の2回です(一部、2月開催のみで7月には開講されないコースもあります)。日本と違って年に2回入学のチャンスがあるのは、留学プランを考える上でもメリットになります。とは言え、入学手続き、ビザ申請などに時間もかかるため、早め早めに準備をしておくことがオススメです。
TAFE以外の私立の専門学校
最近では私立の専門学校も増えてきています。TAFEほどの大規模な学校はありませんが、「ホスピタリティ系で評判が良い」「IT系に強い」など特色や専門分野を持っている学校が多く、場合によってはTAFEよりもクオリティが高いと言われる学校も少なくありません。また、「私立」=高い、というイメージがあるかもしれませんが、実は私立の方が授業料が安かったり、分割払いに対応していたりとメリットが多い場合も。コーススタート日も年に4回、学校によっては毎月といったケースもあり、よりフレキシブルに対応している学校が増えている印象があります。
専門学校で取得できる学位
オーストラリアの専門学校では、まずCertificate(サーテフィケート)と呼ばれるコースが1→2→3→4とレベル分けされていて、その上にDiploma(ディプロマ)があり、コースよってはさらに上のAdvanced Diploma(アドバンスト•ディプロマ)も用意されています。 オーストラリアで就業を目指す場合には、Diplomaを修了することが一つの目安になりますが、職業によってはCertificate 3または4でも十分な場合があります。
専門学校進学に必要な英語力
専門学校進学に必要な英語力は、オーストラリアでは一般的にIELTSが推奨されており、コースによって多少の違いはあるものの、IELTSスコア5.5が一つの目安になっています。しかし、IELTSを取得することだけが専門学校進学への道ではありません。以下で、いくつかの進学方法についてご紹介させていただきます。
IELTSのスコア5.5を取得
基準を満たした試験結果を、入学申請時に提出します。
専門学校が提供する英語テストを受験する
IELTSを受験したことがない人でも、専門学校で用意している英語の入学テストを受験することができます。基準に達していた場合にはそのまま希望の専門コースへの入学が許可されます。
専門学校付属の英語コースで一定期間勉強する
入学テストで基準に満たなかった場合には、進学までに必要な英語学習期間(通学期間)が算出され、それに基づいて付属の語学学校にて英語を勉強し、最終テストに合格または規定のレベルに達した場合に専門コースへの入学が可能になります。
その他の語学学校の中上級レベルからのダイレクトエントリー
進学予定の専門学校が提携している語学学校から、ダイレクトエントリーという入学方法もあります。学校の規定や進学先コースにもよりますが、Upper−Intermediateという中上級レベル以上になれば、その証明書(サーテフィケート)を使用して、専門学校への入学が可能です。